
日本列島もこの冬、最強の寒波に襲われ各地で様々な被害がニュースでも報道されている。雪かきなどで死者も出ているとのこと。北国や日本海側の地域では寒気団にもろに襲われ日々の生活もきっと大変だろう。私が住む宇治市においてもわずかながら雪が待っていた。この冬 2回目の小雪だ。さすがに風も一緒に吹くので手袋を一切しない私にとってみれば、極めて寒い状態。顔はさすがに感染予防でマスクをしていて少しはましだ。一方昨年の夏は異常とも言うべき酷暑に、さすがに高齢者にとってみればかなり厳しい日々の生活状態となってしまった。私は小さい頃から日射病や熱中症といったものに一度もかかったことはない。温泉の風呂で少しのぼせるくらいで、日照りの下ではなぜ 意識朦朧とすることさえ 一度もなかった。日本では春と秋が短くなって、温暖湿潤気候も様変わりし、徐々に南国の熱帯雨林気候に近づきつつあるのではないか、などという話も出ているくらいだ。
地球温暖化の影響が直接的に全世界に影響を与えており、日本も例外ではなく、私が子供の頃に迎えていた春夏秋冬とはかなり様子の違う実態にまでなってしまっている。1世紀足らずでここまで気候変動が変化するというのは、やはりどう考えても、地球全体が悲鳴を上げているとしか言いようのない実態に置かれているということになるだろう。

人間社会は特に、 18世紀のイギリスを中心とした産業革命以降様々な工業製品を作るようになり、さらに製品を作るための機械をも次々に改良し作ってきた。それらは人力で動作するのではなく、地球の地下等から掘り出した石炭、石油、天然ガスなどのエネルギーを費やして、瞬く間に大きな能力を発揮し、産業の発展を促すようになった。19世紀から20世紀にかけて、人類社会は将来のユートピアを誰しもが心の中に抱くようになり、産業の大規模化に連れて社会の経済活動はますます巨大化し、様々な工業力、経済力を持った強国がいわゆる帝国主義的な他国を奪い取り、エネルギー資源を独占するような行動に出るようになった。これらは当然のことながら、各国間の争いごとを誘発し、あちこちで局地戦が勃発し最終的には、第1次世界大戦のような世界を巻き込んだ大戦争を引き起こすことになる。続いて第二次世界大戦と続くことになった。
戦争の背景にあるものは、強国による植民地支配であり、それは同時にエネルギー資源の確保を重要な目的としていた。第一次世界大戦の反省に基づいて国際連盟が発足したが、ほとんど役割を果たせず第二次世界大戦を防ぐことはできなかった。戦後、再び同じような組織として国際連合が組織される。これで世界は平和に包まれ、将来は安泰などと思っていた国は一体どれだけあったんだろうか。おそらく各国の大統領クラスの偉いさんだけではなく、一般国民においても将来の平和な世界を期待した人はほとんどいなかったのではないだろうか。大戦直後から引き続き各地で局地戦が行われ、特に大きかったのはアジアにおける植民地解放戦争、あるいは朝鮮戦争といった東西対立が実際の戦争へとなり、一歩間違えばさらに大戦争に広がる可能性もあったのだった。
◆ 第二次世界大戦後 80年、世界は新たな帝国主義及び東西対立、宗教対立の危機的な状況に本格的な戦争が各地で勃発する

第二次世界大戦後には朝鮮戦争、第1次ベトナム戦争、続く第2次ベトナム戦争。そしてイスラエルをめぐるイスラム教とユダヤ教の宗教的対立の争い。さらにはエネルギー資源を巡る争いが局地的な戦争という形で各地で現れた。さらに部分的に国境をめぐる争いも起こる。これらはいわゆる大国と発展途上国との間で主に行われてきたが、その都度戦いが終わり徐々に発展途上国の経済成長が各地で進み、その一方アフリカにおける独立戦争や国内での政権争いといったものが大きな犠牲を出すような局地戦として、一向に収まらないような実態も出てきた。
ここに記さないような局地戦も各地で起こっており、それらの大きな要因として長い間、 東西対立の背景があって、それは同時に最終兵器と言われた原子爆弾及び水素爆弾の開発競争。そして大陸間弾道ミサイルの開発と製造に明け暮れた極めて危険な80年間であったとも言える。
◆ 戦争だけではない。危機は公害問題としてもやってくる。

もちろんこのような危機的な状況が世界中で起こっている状況に対して、戦後発足した国際連合が大きな役割を果たしながら争いを終わらせ、経済的な貧困に喘ぐ地域に援助を続け 少しずつ改善される国や地域も出てきた。もちろん地球全体の人口はそれらに伴って爆発的に増加し、今や 80億人近くの人類がこの地球上で暮らしている。これらのことは同時にどのようにして莫大な人口の生活を守っていくのか、という大きな課題につながる。特にまだまだ経済的な課題の多いアフリカ地域や 中南米諸国、東南アジア諸国といったところがあるのだが、少しずつ 経済成長は止まらず発展の道を歩みつつある。
当然それらの地域の国々にとってみれば、先進諸国の人々の生活や国全体の高度な産業の様子を見て、そういった地域を目指すというのは当然のことだろう。先進諸国はその発展途上において工業生産を中心に力を入れ、少なくとも経済的な成長に乗って人々の生活は表面的には良くなったように思われた。しかし同時に公害問題が大きな課題となり、それらにどのように取り組むのかということが国連においても話し合われるようになる。しかし先進諸国のエゴは公害など大したことないとの言い訳を前面に出して、驚くべきスピードで地球全体を汚し続けた。その結果、人類の前に具体的な形で姿を現したのが、異常気象という自然が壊されたものであり、地球各地に大きな影響を及ぼし始めている。
世界の国々はこの事態に至ってようやく明確な危機感を覚えたはずだ。国際連合においてもこのことが何度も論議され、この地球温暖化の具体的な対策として地球上の平均気温をこれ以上上がらないように、温暖化原因物質の使用を減らすなどの方策を「パリ協定」として 2016年に発効した。現実問題としてはどれだけの効果が上がっているのか、大国や国連などでの論議では我々一般人にはよくわからない。しかし少なくとも言えるのは、年々気候の変化がかつてに比べて極めて大きな変化を見せており、もはや手遅れではないかとの声も出そうなほど、それこそ危機的な状況まで来ている。そんな状態の中でも局地戦争があちこちで起こっているというこの実態を見ると、なんと人類は愚かなんだろうと思わざるを得ない。このような状態に対してやはり経済力のある先進国が先頭に立って対策に取り組み、それが世界に広がっていくことを責任を持って請け負っていくというのが筋だと言える。
だがしかし、国際連合は決定的な弱点を持っている。いわゆる常任理事国の問題、 5カ国の常任理事国が全て一致して初めて決定に効力が発するという取り決めがあって、その肝心な 5カ国が全く対立したままの状態で来ているために、どうしようもない状況に陥っている。もはや国連はその存在意義さえ疑問を持たれるような有様でもある。

このような極めて不安定な世界情勢の最中、 2017年アメリカ合衆国の大統領はドナルドトランプ氏になった。強硬な保守派であり自己中心の姿勢は全ての点において貫かれている。そんな中、彼の根本的な政策はアメリカファーストというものであり、アメリカにとって都合のいいものを最優先し、不都合なものは切り捨てるという考え方であって、実際にそれを実行することになった。最初に大きな話題になったのが、パリ協定からの脱退であった。無論アメリカもそれまでの間、公害問題には取り組んできたもののトランプ大統領になるや否や、公害なんてものはない、どんどん石油を使えばいいとの姿勢で、国連に対しても各委員会等への拠出金を大幅に減額する、あるいは一部の組織から脱退するというとんでもない事態になった。
このことが世界に与えた影響は極めて大きい。世界一の経済大国であるアメリカ合衆国が自国の都合だけを考えて実際に行動するというのは、いわば第1次大戦よりも100年前に実行されたモンロー主義の ようなものであり、自分さえよければ後はどうなっても良いという自己中心主義。つまり 自分勝手そのものという姿勢なのだ。
トランプ大統領は一体何を根拠にこんなことが言えるのか。地球全体を危機的な状況に陥れている気候変動は世界中に影響を、そして大災害を引き起こしている。アメリカも例外ではない。そしてこれらの原因を一番大きく作ってきたのもアメリカを中心とする経済大国なのだ。国連を始め世界各国がアメリカに対して大きな批判をした。 しかしトランプ大統領は全く聞く耳持たずの姿勢で、次から次へとアメリカに有利な政策のみを実施するに至る。
(以下続く) (画像はニュース映像より)